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ハナフェ・ワークキャンプ感想文集

私の中のキャンプの風景  ユ・ソンミ

「あ〜、疲れた…。」
気候がだんだんと暑くなってきたせいか、毎日がとてもたいへん…。
部屋に帰るやいなや、ソファにどっと座りこんでしまう。
「そろそろ夏を迎える準備をしなくちゃ・・、部屋の整理もして・・。」静かな部屋を眺めてひとりごと…。ふと、アルバムに目がとまった。
「そう、もう夏なんだわ。」そう思いながら、まるで磁石にでも引き寄せられるかのようにアルバムに手が伸びた。
ところで、夏とアルバムと、何の関係があるの?・・・わからない。
答えを求めるように1ページ、1ページめくって行った。アルバムには私が一番愛する人々、時間、風景がある。見ているうちに、自分がなぜアルバムを開いたのか、その動機すら忘れてしまった。写真の中の表情、風景・・、その時々の笑い声、話し声が聞こえてくるようだ。
「まるで時間と空間を入れ替える魔術師になった気分・・。」知らないうちに、私は手ばたきをしていた。
そして、もう一つの写真…。
別におもしろいポーズを取っているわけでもなく、服装も野暮で、変な帽子をかぶって熱心に働いている姿…。ハナフェとFIWCの友人たちの写真を見た。
「そう、アルバムを広げた理由が、やっとわかったわ!」
3年間のキャンプの思い出が頭の中を駆け巡った。
1989年の春キャンプ以来、ワークキャンプにはできるだけ参加しようと努力してきた。春と夏のキャンプは、次のキャンプのための事前調査を兼ねていて、期間が短いため多くの活動はできない。けれど、夏のキャンプは10泊11日の間、キャンパー皆が同じ所で生活するため、お互い親しくなれるし、キャンプ活動も思い出もそれだけ多い。もちろん、農村奉仕活動だから、都会生活に慣れている私たちとしては、多少、不便を感じることもあろう。村に着いて台所へ行き、あまりのハエの多さに驚いた私たち。ソウルでは見ることもない、へんてこな虫たち。そして、ブタ小屋そうじ…。帰ってから考えると、大変だったと思うことも、笑えないような騒動も少なからずある。
でも、毎年、夏になると、不思議とまたキャンプに参加したくなってしまう。「その理由は?」と聞かれれば、キャンプを通して感じる暖かな人間としての愛情のためでしょう。村の方々の親切な心遣い。いつも私たちの生活を心配してくださって、野菜や果物などを持って来て、いろいろ話をすることもあった。子供たちの純粋な心と清らかな眼の動き、家庭訪問をしながら、あれこれ話をしながら感じたことなど…。それだけではない。FIWCの友人たちとハナフェの友人たちが同時代を生きる若者として、いろいろな悩みを語り合い、一緒に生活しながら情が深まって行くのを感じた。
そして、キャンプが終わる日、村の方々と子供たちと共に村のお祭りを開いて楽しく過ごしながらお互いの心を暖めあった。ソウルに帰る日、村の子供たちが目にいっぱいの涙をためて見送る姿を見て、私も思わず頬を濡らしたことなど、永遠に忘れられない思い出でしょう。
このように写真を見ているうちに物思いにふけり、眠ることさえ忘れた。ソファに横になる。けれど、続々と浮かび上がって来るキャンプの思い出を消し去ることはできなかった。
急いでカレンダーをめくってみた私。5月…。
まだ夏キャンプまでは2ヶ月残っている。普通の人々は、夏を迎えると避暑地や旅行を考えるでしょう。けれど、ハナフェとFIWCのメンバーは汗を流して働く考えをします。その汗にはバカンスをして感じる涼しさより、もっともっと清涼で、さわやかな何かが隠されていることでしょう。その汗の意味とキャンプの意味、そして、本当の爽快さを知るために、今年のキャンプでは、より多くの人々と、より多くの思い出作りをしながら、もう少し意味のあるキャンプを作れたらいいなと思う。
さぁ、行こう!

[ユ・ソンミ、1990年〜1992年、FIWC関東委員会誌]

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