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韓国における定着村事業の歩み


地方での救癩事業
中央で、このように痴事業に対する積極的な活動が繰り広げられると、地方でも癩患者問題に多くの神経が注がれるようになった。
1962年4月2日、慶尚北道の場合では、それまでの治療方法を当局の方針にしたがって在宅治療に転換させて、陽性患者だけを収容する計画を立てた。当時、慶尚北道内の癩患者数は、明らかにされたものだけでも、8000余名に達し、在宅患者数もかなりの数になるものと推定されていた。これに対して慶尚北道は、道内5つの国立病院と患者収容所に収容されている2300余名を対象にして、一斉検診を実施し、ここから明らかにされた陰性患者たちは、収容治療をするよりも在宅治療を行なうという方針を立て、これを強力に推進した。また、患者たちが自ら申告さえすれば、治療薬品を無料で供給するようにし、癩患者たちをできるだけ在宅治療へと転換させる一方、癩患者の数を把握するために癩患者たちの団体と保健社会部の移動診療班活動がこの事業を推進した。このような癩患者のための事業は、全国一円で幅広く繰り広げられ、癩協会は各地方当局と緊密に連係して事業を着々と進めて行った。

救癩事業の拡張
1962年4月12日、保健社会部はこの年の癩事業計画を拡張し、癩協会と緊密な連係の下、癩病退治事業を具体化させた。この計画は、全国31ヵ所の民間施設に収容されている1万余名の癩患者の中で、ほとんど治癒して、自立する事ができる陰性癩患者たちに更生の道を開けてあげる事を大前提としており、その内容を見ると、既に定着して自立生活をするようになった患者たちの代わりに、全国に散在している数多くの伝染性のある陽性癩患者たちを、国立または民間集団収容所に収容させて、施設運営を合理化させるというものであった。

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[原典:「福祉」(大韓癩管理協会発行、1974年11月から1976年12月まで連載)、日本語原典:「灯の村」菊池義弘/訳・編]
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